旅の醍醐味
私のことを知る人がいない土地に来ました。一人旅。初めて来た土地です。
今日のお昼、数時間前に立ち寄った観光地は、とても素敵なところでした。海を見ながら、居心地のいいベンチでぼんやりできました。雨の予報だったけれど、傘を使わずに済んでラッキー。ベンチも濡れていなかったし、気持ちよかったです。
水辺の散歩道には、子ども連れの家族や老夫婦、若いカップルたちが歩く中、1人で歩く人たちも想像以上に多くて、なんだか心強かったです。「一人旅っていいですよね」と道ゆく人に話しかけたくなりました。この土地に来てよかった。
ただ、私はもう2度とあのベンチには行かないことでしょう。その可能性が高い。とても好きになった風景だったのに、近所の散歩道と違って、おそらく、2度と行かない。
そういう場所の記憶ができるのが旅の醍醐味ですけども、なんともいえない、寂しいような、うれしいような、変な感じがします。
旅先ってそういう不思議な感覚が得られますよね。本当に「ゆきずり」です。「一期一会」ともいうのかな。
この不思議な感覚を少し発展させて、「過ぎてしまった時間には2度と戻れない」ということも、同時に強く実感できます。いつもは何気なく過ごしているのに、旅に教えられることはたくさんある。
旅って面白いなあ、と改めて思います。