切り株で休憩

ときどき花を買います

妻の選択肢は3つ

ディアボロス/悪魔の扉」The Devil's Advocate 1997

観てる。20年ぶりぐらいに観て、あらためて愉快な気持ちになっている。若い私には良さが分からなかったな。

主人公ケヴィンの妻メアリと、マンション隣人奥さまとの会話が興味深かったので原文を書き起こししておく。

隣人奥さまもメアリーも多忙な夫を持つ若い妻だ。仕事はしていない。メアリーは田舎でずっと働いてきたが、最近ケヴィンと共にニューヨークに出て来た。ゴージャスな暮らしになったものの、夫は多忙で会えず、孤独を感じている。そういった会話の流れで、……

隣人:私、夫と会う時はアポを入れるの
――笑い合う2人――
メアリ:冗談よね?
隣人:本当よ
メアリ:God, How do you handle it? (平気なの?)
隣人:Take a look around, honey. (だから この暮らし)
Look, you got 3 choices, the holy trinity: 
(選択肢は3つよ 聖なる三位一体)
You can work... you can play...or you can breed.
(仕事か――遊びか――子育てか)


この映画、大好きなアルパチーノが出ているのに、初めて観たときはメアリーの境遇ですごくつらかったんだよね。あのころの記憶や気持ちがよみがえってきて、消化したくなりました。今やっと冷静に見返せているよーって、あのころの私に伝えたい。

キアヌ・リーブスは本作に出るためにスピード2を断ったのでしたっけ。そんな逸話があった気がする。あと、シャーリーズ・セロン、可愛い。

映画の解説サイトを見ると、

ケヴィンの妻メアリー・アン(シャーリーズ・セロン)は慣れない土地での暮らしの上、夫と会話することもできず精神に異常をきたしてしまう。

という説明があった。うわー、本当にそう。すごくよく分かる。夫のほうは、何も気付かないんだよね。

今そんな話を夫にしても、申し訳なさそうに謝られるだけだろうし、特にこの気付きを伝えるつもりもないのだけれど、誰かに聞いてもらいたくて。こうやってブログに書いて消化できるのはすっきりできていいね。あの頃の私をナデナデしてあげたいものだ。孤独だったよねえ。

そして、慣れない土地の孤独にも慣れ、「子育て」も終わった今、この「選択肢は3つよ」のせりふが胸に響くなあという感想なのです。

過去のことはもうどうでもいいのだけれど、今と未来に関しても、本当にそうだなあって思って。

Look, you got 3 choices, the holy trinity: 
(選択肢は3つよ 聖なる三位一体)

You can work... you can play...or you can breed.
(仕事か――遊びか――子育てか)

 

ここね。

子育てが完遂したので仕事と遊びの2択になったわけです。感慨深い…お疲れさまでした。両方ともほどほどにして、欲張らずバランスよく暮らしたいなァと思います。