体験、経験と実感の違い
忘れんぼうの私、同じ映画やミステリー小説を何度も楽しめる。読みながら結末を思い出し、初めて鑑賞したときの気持ちを想起して楽しんでいる側面もある。
でも、それなのに、
数年前、数十年前に経験したことは「やったことがある」と思いがちだ。
事実として、例えば、富士山に登ったことがある、屋台でおでんを食べたことがある、海で泳いだことがある、小さな飛行機に乗ったことがあるとしても、
何年か経った今同じ体験をしたら。実感できることは違うはずなのに、もうやったから別にいいやとか、今更同じことやるなんてつまらないとまで思うフシがある。なぜだろう。
記憶なんて、おぼろげ過ぎてねじ曲がっているに違いないのに。もったいない。
本来は、何事においても、
新しいことをするとか、新しい場所に行くことばかりが「体験」ではないはずで……「いまさら」「あえて」見知った場所に出かけて得るものの価値を、むだにしたくないなあって。
「やったことあるよ」とか「行ったことある」と思わずに、ぜんぶ初体験の気持ちで暮らせばいいんじゃないか。そうすれば、日々新鮮に暮らせるんじゃなかろうか。
どうだろう。。そんなことを、ちょっと考えてみたランチタイムでした。